通常、車検を受けると、フロントガラスに車検証の有効期限を示すステッカー(正確名称は『検査標章』)が貼られます。
しかし、1日車検のように短時間で終える場合では発行手続きが間に合わないことがあります。
その場合には仮のステッカー(『保安基準適合標章』)が渡され、後日交付された車検ステッカーを自分で貼り付けることになります。
車検ステッカーを貼る場所は法令で定められており、適切な場所に貼れていない場合、罰則の対象にもなりかねません。
ここでは車検ステッカーを貼る位置について説明します。
車検ステッカーを貼る場所は運転席側
車検ステッカーは、フロントガラスの運転席側に貼ることになります。
一般的には(乗車した側から見て)右側となりますが、左ハンドルの車の場合は左側となりますので注意しましょう。
「運転者が車検の期日を確認しやすい位置」と覚えれば間違うことはないでしょう。
車検ステッカーを貼る場所は2023年7月に変更された
実際に街を走る車を見ると、車検ステッカーをフロントガラスの中央に貼っていることがあります。
実は2023年7月に道路運送車両法が変更され、車検シールを貼る位置が変更されました。
そのため、ステッカーを貼る位置を確かめようと他の車を見たとしても、その車が2023年6月以前に車検を終えていた場合には、変更前の貼り位置(フロントガラスの中央)のままなのです。
貼り位置が変更された理由は、運転者から確認しやすい場所にすることで車検切れを防ぐため、とされています。
車検シールを貼らないと『50万円以下の罰金』
車検ステッカーの貼り付けは道路運送車両法第66条に定められており、これに違反した場合は50万円以下の罰金(同109条)が課せられます。免許の加点ではなく罰金です。
≪Tips≫ 免許の加点
勘違いされがちですが、免許の違反点数は「加点」で、「減点」ではありません。
何も違反をしなければ「0点」となります。
フロントガラスにあるもう一つのステッカー
車のフロントガラスには、2種類のステッカーが貼られています。
1つは『車検』の期日が書かれたもので、普通自動車の場合は青色、軽自動車の場合は黄色の四角いステッカーです。
もう1つは『法定点検』の期日が記載されたもので、丸い形をしていて年ごとに色が異なります。
車検と法定点検の違い
車検は、普通自動車や軽自動車であれば2年毎(新車購入の場合初回は3年後、それ以降2年毎)に実施しなければならない検査です。車検時点での車両の安全面などが保安基準に適合しているかを確認することを目的としています。
一方の法定点検は予防整備であり、トラブルを未然に防ぐ目的で実施するものです。
どちらも法律でその実施を定められており、それぞれの期日を超えてしまうことがないよう、目に入りやすいフロントガラスにステッカーを貼ることになっているのです。
法定点検のステッカーはフロントガラスの助手席側となりますが、これはディーラーや整備工場での点検時に貼ってくれるものになるので、貼り位置を間違える心配はないでしょう。
車検ステッカーが交付されたら、速やかに所定の位置に貼り付けよう
車検ステッカーはフロントガラスの運転席側に貼り付ける義務があります。
うっかり紛失してしまうと再交付に手間がかかります。
車検ステッカーが交付されたら速やかに貼り付けるようにしてください。
にほんブログ村